昔は、老人ホームといえば特別養護老人ホームという認識の方も多かったのではないかと思いますが、近年は、民間の老人ホームやサービス付き介護住宅がどんどん建設されるようになってきています。

民間の老人ホームでは、一般的に毎月20万円以上の費用がかかり、さらに数百万円の入居一時金を求められます。

何軒かの老人ホームを見学している際に、間違って見学する機会を得た「介護付有料老人ホーム」があります。エントランスからしてリゾートホテルのようでした。(ここで、「違う」と気づくべきでした。)

エントランスホールからエントランスラウンジを抜けて、ゲストルームに通され説明を受け、まずは広々とした気持ちのいいメインダイニングを見せてもらいました。食事メニューもレストランのように自分で選択でき、席についてから暖かいお料理がサーブされます。(入院食のように配膳台でガラガラ運んできて給食時間みたいにはならない。)家族が訪問したときの個室(サブダイニングルーム)もあります。

共有施設には真新しい檜の香りが気持ちいい檜風呂があり、大きな窓からは小さな日本庭園が見えます。1週間に1回は旅行気分を味わっていただくのだそうです。

居室は、もちろん個室。1人部屋の20㎡のお部屋と、ご夫婦や兄弟姉妹で入居できる40㎡の部屋があります。4つある広いほうの部屋はご夫婦ですべて埋まっているとのことでした。もちろん、施設内はどこも車椅子対応、手すりも完璧です。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のリハビリステーションスタッフとケアスタッフ、看護師と協力医療機関の医師が連携し、入居者に提起した包括的なケアサービスをしてくれるそうです。

正直、思いました。

「自分自身が(将来ではなく)今、ここに住みたい。ここから普通に仕事に通いたい!」

 

で、問題の料金です。

入居時に20㎡の部屋で880万円、40㎡の部屋で1760万円。月額使用料が、25万円~38万円程度。入居時の料金を月額利用料に全額上乗せして支払うこともできますが、その場合、月額利用料は40万円~67万円になります。この他、介護保険サービスの自己負担分、拠出内の水道光熱費、電話代、インターネット代、NHK等の放送受信料、フィットネスルームの一部有料プログラム、参加任意のイベントやアクティビティ参加料等がかかります。

ハードルは高いです。持ち家を売ってこちらに入居するというイメージなのでしょう。

残念ながら、予算の関係上母の入所は叶うべくもなく、自分達の勘違いを詫びて帰ってきました。

しかし、いいものを見せていただきました。勉強になりました。

 

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