経営環境は激変し、VUCA(ブーカ)と言われる時代になりました。
変動的で、不確実で、複雑で、曖昧・・・なんとも予測不能な時代です。
しかし、会社が成長するためには、この先が見えない時代においても、そこから新しい価値創造の機会を発見し、ビジネスモデルを再構築し続けなければなりません。
つまり「イノベーション」です。
変化に適応できるイノベーティブな会社となるには、どんな取り組みが必要でしょうか?
経営の視点から、人材の活かし方、組織のあり方について、考えてみましょう。
イノベーションをし続けられる会社には、特徴があるといわれています。
それが「ダイバーシティ&インクルージョン」です。
「ダイバーシティ」とは、組織の中にさまざまな人の多様性を持つこと。
人の多様性には、性別や年齢、人種などの分かりやすい違いはもちろん、性質、考え方、スキルや経験、価値観などの違いも含みます。
そして「インクルージョン」とは、組織がそれらの多様性を個人の特性として受け入れ、活かすこと。
多様な特性を持った人材を育て、登用する。
さらに、多様な人材が活躍できる土壌を持った組織になる。
そして、その人材や組織を最大限に活用して、経営計画の遂行、目標を達成していく。
つまり、イノベーション必須のいま、その前線において、人材活用・組織改革の鍵を握るのは、経営人事セクションであり、人事関連部門にはこれまでに以上に「経営レベルにおけるリーダーシップ」が求められている、と言えるのではないでしょうか。
こんな声を聞きます。
「アイディア不足でイノベーションが起こせない」
果たしてこれは真実でしょうか?
イノベーションは個人ではなく、組織的に生み出すことができるものです。
その前提で、本当にイノベーションの障害となるもの。
それは、既存のビジネスモデルをベースに構築されているプロセスや、組織文化ではないか。
私たちは、そう考えています。
これは例えば、合理化だけを判断基準にする進め方、縦割り・横分断の企業風土、リスクを極端に嫌う文化…といったものです。
かつて会社は同質の人、または似た価値観の人材を採用するのが当たり前でした。
人材=労働力。その方が、管理しやすく統制も取りやすかったというのが大きな理由です。
しかし、新しい価値を共創するために、多様な価値観や指向性を持った人材を取り入れるいま、旧来の管理的発想の枠組みには無理があります。
これまでの組織のまま、ダイバーシティ&インクルージョンに着手すれば、多様性の遠心力の強さによって組織崩壊すらしかねません。
例えば、価値観が多様化すれば、ワークスタイルもあたり前に多様化します。
旧来の「人材は管理するもの」という発想で成り立っていたローカルルールは、むしろイノベーションや企業発展の足かせになる危険性すらあります。
これはコロナ禍を経て、各社が実感したとおりです。
いくらイノベーションの源泉となる多様性が存在しても、それを組織が活かすことができなければ意味がありません。
活かす力を組織が有していなければ、多様な人材が組織に存在し続けること自体できません。
まずは先行して会社側が、インクルージョンできる組織に変わる必要があるのです。
「働き方改革」という言葉と「労働者の権利主張」のような一側面がクローズアップされてしまいがちですが、本来、働き方改革とは「働く人々が、個々の 事情に応じた多様で柔軟な働き方を自分で選択できるようにするための改革」のこと。
つまり、ダイバーシティ&インクルージョンそのものです。
そして、その改革は大きく2段階にわかれます。
現状にそぐわなくなった、ルールや制度を整備し、多様な働き方を受け入れられるベースを作ることで、まずはスタートラインに立つフェーズです。
ここがインクルージョンの"肝”で、人づくり、環境づくりにより組織の成熟度がさらに上がることで、「自分らしい働き方」が実践できるようになります。
多様な人材が活躍できる企業風土を生み出すフェーズです。
この2段階を通じて、【経営ビジョン】そして【人材に対して向き合う企業スタンス】を見える化していきます。ビジョンやスタンスを感じられる具体的な"仕組み”を持つことで、それが働く人たちに浸透していきます。
結果、会社は「働きたい組織、働き続けたい組織」として発展し、おのずと多様な人材が集まります。そして人材を起点に、新しいイノベーションが生まれる可能性が高まる――。
制度改革だけでは片手落ち。組織全体の"立体的な改革”にまで取り組めるかどうかが、ダイバーシティ&インクルージョンの成果、イノベーション創出の明暗を分けるのです。
一般的に、社会保険労務士の業務といえば、雇用保険の手続きや労務管理業務が中心といったイメージですが、私たちティムスにとってそれらは業務のごく一部にすぎません。 ティムスのミッションは「会社と社員が幸せになれる“仕組みづくり”を推進し、より良い企業風土を構築する」こと。 「人材は会社を発展させるための貴重な財産である」という経営視点をベースに、【経営人事】に関わる全領域をサポートし、会社の発展に貢献することがティムスの役割です。
「同質の人材を管理する」という発想から、「多様な人材を活かすダイバーシティ&インクルージョン」という考え方への移行。会社にとっては、大きな変革が求められている局面です。
その局面において、ティムスがご提供できる、3つの価値があります。
ダイバーシティ&インクルージョンを成すためには、まずは経営理念・ビジョンの共有と浸透です。会社の目指す方向性を明確にし、社員へメッセージとして届けていく。あらゆる仕組みづくりの基点、すべての判断基準となるのが、会社としての経営理念とビジョンだからです。 そして経営理念・ビジョンを共通言語に、会社と社員双方向からアプローチする、枠組みづくり(制度・ルール設計)・ひとづくり(人材育成・組織環境構築)の施策に“一貫して”落とし込んでいく。 見える化された経営理念・ビジョンと一貫した取り組みが、求心力の核となる――だからこそ、経営視点をベースに、働くことに関わるあらゆるサービスをトータルで提供していく必要がある。 これこそが、私たちティムスがワンストップサービスにこだわる理由です。
「ダイバーシティ&インクルージョン」。これは"目的”ではありません。
会社がイノベーションを経て成長し続けるための”手段”の一つです。
多様性を受け入れ、それを活かす土壌をもつ会社。そこに自身のビジョンを重ね合わせ、主体的かつ自律的に携わる人材が集うことによって、イノベーションの生まれやすい企業風土が醸成されていきます。
ティムスでは、この一連の取り組みを支援する組織改革プログラム【タイトマインド】を提供しています。
その名の通り、経営者と従業員が同じ方向を向いていなければ、組織はその推進力を発揮することができません。経営者・従業員それぞれと対話を行い橋渡しをする。ティムスが担うこの役割は、中小企業の組織改革において、非常に重要だと考えています。
ティムスがサポートするのは「汎用性の高い仕組みづくり」ではなく、「個々の会社に特化した適切な仕組みづくり」です。そうでなければ現実的な運用は難しく、社員にも受け入れられないからです。
そのうえで、経営状況や社会変化、会社と従業員の成長段階に即した適切なメンテナンス・フォローアップを行います。それが、ティムスの枠組みづくり、組織・人づくりに付随している、運用支援・遂行支援です。より柔軟に、よりスピーディーに変わっていける力は、会社の成長において大きな武器となりえます。
SDGsのようにできることから始めてみる。
レジ袋をエコバックに持ち替えたように、まずは、何かひとつ変えてみませんか?
小さな変化はやがて大きな成果へと着実につながっていきます。
ティムスは、社会保険労務士としての知識と経験で、御社の「戦略的経営人事」をしっかりとサポートいたします。
枠組みづくりと運用支援、組織・人づくりと遂行支援。この両輪をティムスは御社と一緒になって回していきます。
いったん両輪が回り出せば、「採用がうまくいく」→「会社と社員・社員同士のコミュニケーションが充実する」→「効率の良い働き方ができ生産性もUP」→「未来を描くための時間・費用が確保できる」→「育成への投資」→「社員のモチベーションが上がる」→「人が定着する」→そしてさらに「採用が上手くいく」、という好循環が生まれます。
そして、より良い企業風土、つまり人が育まれ活躍できる風土をつくる"大きな循環”も起こります。これが会社と社員の幸せ好循環です。
会社と従業員、マネジメントと現場――それぞれの思いを両立すること、齟齬を埋める作業はとても難しい。でも、不可能ではありません。互いの価値観を共有し、尊重する過程で、お互いに意見を変化させ、進化させる。それによって、好循環は必ず起こります。 そして循環が起こるほどに、会社はイノベーションを経て成長し、自分らしい働き方と活躍の場を得た社員個人は自己実現を成していくーー この幸せ好循環こそが、私たちティムスが担う「会社と社員が幸せになれる“仕組みづくり”」です。